エンジニアはやめておけ系の記事はデザイナーやライターをすすめる内容が多いです。ですが、この記事ではそれをせずに普通にエンジニア学習を始めるのは危ないタイプの人を説明します。
やりたいと思うだけでも心理的な適性は少しあるので多少のことは我慢して頑張ってほしいです。
ですが、さすがにムリじゃないかという性格もあるので自分が当てはまらないか確認しておくといいです。
自分の性格に多少向いていないところがあってもやり方やマインドで変えていけるので我慢できそうなラインを探すのにも役立ちます。
NG 診断チェックポイント
仕事の適性は厳密には働いてみないとわかりません。適性診断が必ずしも正しいとは限りません。
平均的な人を分析した一般論ですのでこれがすべてだと思わなくていいです。
いろいろやって他人よりうまくできれば向いています。ストレスばかりで辛いなら向いていません。
どうせ厳密には分からないなら特に向いていない部分がないかで判定してみようというのがこのNG診断です。
絶対ではないですが、これに当てはまってしまう人がエンジニアになるとストレスの多い人生になってしまう恐れがあるので慎重に判断してください。
- 勉強は学校で終わり、卒業後に勉強するつもりはない!
- 細かいルールに縛られたくない
- 同じスキルを積み上げて一流を目指したい
- 長時間労働はムリ
- 持続力がない
- 人の命令を聞くのはイヤ
- 自分ひとりで責任を取る仕事はイヤ
- 努力は認めてほしい
- 機械オンチ/PCが使えない
- 完璧主義
勉強は学校で終わり、卒業後に勉強するつもりはない!
大企業のサラリーマンでもこう思っている人が多いです。その証拠に日本人の読書時間は世界的にみてかなり短いです。
ですが、これはエンジニアにとっては致命的な問題です。
エンジニアは仕事中も調べながら作業を進めるので仕事中も勉強しているようなものです。エンジニアは働きながらスキルアップできます。
さらに不安なところは仕事以外の自由時間で調べたり勉強しています。
勉強嫌いな人がエンジニアになるとかなりつらい人生になるはずです。
とはいえ、エンジニアの勉強と学校の何の役に立つか分からない記憶学習とは全然違います。
エンジニアの知識はいつか使う日がくるであろう実践的なものが多いからです。
自分の役に立つ可能性が高いなら勉強でも情報収集でも楽しめます。
ですから、今まで勉強してこなかったというだけなら特に問題ありません。
プログラミンを勉強して楽しめる部分があれば大丈夫です。
細かいルールに縛られたくない
最初は誰でも理不尽な思いをさせられるものですが、エンジニアは細かいルールにかなり厳しく縛られます。
プログラミングでは点や空白文字があるかないかでまったく違う処理になったり不具合が起きたりします。
言語やソフト/ハードウェアの仕様は絶対なのでいくら気に入らなくても変えることはできません。従うしかありません。
そういう融通が利かない世界がエンジニアの世界です。
その代わり正しくコードを書いたり設定したりすれば確実にその通りの結果になるという信頼性の高い世界でもあります。
ですから、細かいことが嫌いな人はエンジニアには向いていません。
さすがにそんな人がエンジニアを目指すことは少ないでしょうが、もし目指しているなら慎重に考えたほうがいいです。
なかには既存のルールと自分のオリジナリティのどちらを優先するかという問題だと思ってしまう人もいるかもしれません。
エンジニアの実装や設計にはルールやフレームワーク、テンプレートなどに厳しくしばられるものではありますが、それ以外ではかなりの部分で独自のロジックを組むことができます。
十分に自分の独自性を出していけるのでこの点は心配ありません。
同じスキルを積み上げて一流を目指したい
エンジニアも職人の世界なのですが、料理人や建築業のように同じ知識が何十年も通用する世界ではありません。
新しい技術やアーキテクチャ(設計思想)の変化に対応していかないといけません。
新技術は使える人が少ないので逆に出世や高報酬を狙うチャンスです。
ですが、同じスキルを何十年でも磨き上げていきたいというタイプの人には向いていません。
とはいえ、基本は同じなので本質的な考え方はずっと役に立ちます。逆に料理人などであっても技術の進歩で役に立たなくなるスキルは出てきます。
寿司職人みたいな一生使えそうなスキルが身に着く思ってエンジニアになるのなら止めておいた方がいいです。
同じスキルを一生使い続けたいなら、国家資格や通訳などのそう簡単には変わらない分野が狙い目です。
長時間労働はムリ
これは労働時間の長さの問題です。誰にも体力の限界はあるし、そもそも長時間労働はイヤでしょう。
ですが、エンジニアのブラック労働は度を超えていて江戸時代の滅私奉公のように週休ゼロでたまに徹夜が入るようなひどいことになる恐れもあります。
とはいえ、今では長時間労働は効率が悪いことが知られているので減っていく傾向にあります。
それでも職場の判断次第で無茶な長時間労働になってしまうことあります。
幸いデスクワークで椅子に座り続けるだけなので若いうちは何とかなります。
注意しないといけないのは急にそういうことになることもあるということです。
せめて前日に教えてくれれば省エネ労働で体力を温存しておくこともできるのですが、急に言われることもあります。
そのせいでやる気がなさそうに見えるエンジニアもいます。
これはやる気がないのではなく長時間労働になる緊急事態に備えていることが多いはずです。
やる気のなさそうなエンジニアを見ても手を抜いているとは思わないほうがいいです。
エンジニアなら急な徹夜でも対応する心の準備をしておいたほうがいいと思いますが。
ですが、そんなことは冗談じゃないという人はエンジニアにはいまひとつ向いていません。
「他人の実装ミスやそもそもの設計やスケジューリングのミスで残業や徹夜をさせられるのは許せない!」という人には厳しいな。
ホワイト企業に入れればいいのですが、そうでないならエンジニアを続けるのはリスクがあります。
今ならリモートワークを実現してしまえば、そもそも働くストレスが少なくちょっと休憩してお風呂に入ったりもできるのでだいぶやりやすくなるはずです。
新人がリモートワークするにはそれなりの実績を積むか、そういう会社やクライアントを探さないといけないという問題もあります。
継続力・持続力がない
集中力もあったほうがいいですが、とにかくやり続けて目的を達成するのがエンジニアの働き方です。
長時間作業を続けることが出来ない、あるいは強いストレスを感じてしまうタイプの人にはエンジニアは辛い仕事になってしまいます。
とはいえ、やっていれば慣れていくので、これは未経験者が予想するよりは小さな問題となるはずです。
本当は短時間で出来たほうがすごいのですが、すぐに出来ることを繰り返してもあきますし、スキルアップも出来ないので少し難しいことをやることが多くなるのではないかと思います。
うつ病などが原因の場合
精神病気味で通院中だとフリーランスでも社員としての転職でも仕事を見つけるのはかなり難しいです。まずは通院せずにすむくらいまで体調を改善させないといけません。
他の仕事でも同じですが、通院中だと病気で療養中のような扱いになるからです。
病気の人を雇いたがる会社はまずありません。社員として働いている間に精神科への診察をすすめられたときも断るのが無難です。
実のところ精神病は定義があいまいで薬でも治りにくいことが分かっているからです。
通院しても治らないなら、通院せずに我慢できるところまで我慢したほうが病人扱いされないぶんマシです。
うつ病などが悪化したら困るでしょうが、自分で原因を分析して対処していったほうが健全です。
薬のはずのワクチン後遺症で精神を病む人もいるくらいなので、多角的な分析を行ってください。
残念ですが医療ビジネス的に精神科医は精神病者を増やして向精神薬を売ったほうが得なので原因への対策はあまりしてくれません。
またリストラ工作で精神的ストレスを与えうつ状態にさせるような会社は大手企業の中にも多いです。
危険を察知したらその会社から早く離れることをおすすめします。
ホワイト企業なら公正かつ合法的にリストラを行いますが、目的は同じなので早く見切りをつけてしまったほうが楽でしょう。
人の命令を聞くのはイヤ
誰でも他人の命令に従うのはイヤでしょうが、そうではなくて仕事でどの程度まで上位者の命令にしばられるかという話です。
エンジニアに限らず人の要望を実現するのが仕事というものです。どの仕事も上司やクライアントの役立つ何かをします。
エンジニアの場合、その要望がかなり細かい部類の仕事になるのが特徴です。
「オレがうまいラーメンを作ったんだから黙って食え!」といったラーメン職人みたいなことは言えない世界です。
自分が作ったものに後から何か言われるのは耐えられないという人にはエンジニアは向いていません。
その細かい要望に素早く応えられるのが優秀なエンジニアというものです。
ですが、自分で起業してWebサービスを作り成功してしまえば自由に作れるようになります。
Web系エンジニアならサービスを作ることはできるようになるでしょう。
ところが、ビジネス的に成功させるにはマーケティングを学んだりしないといけないので厳しい道のりになります。
週末に自分のサービスを作って成功させてしまえばその収入だけで生きていけるチャンスもあります。
これを狙う人はマーケティング力やビジネスセンスを磨いておくといいでしょう。
自分ひとりで責任を取る仕事はイヤ
エンジニアはチーム開発が多いのですが、どの部分を誰が作ったかはソースコードなどでほぼ完全に把握できます。
後から問題が起こったときには誰のコードが原因かわかってしまうのです。
チームスポーツなら勝敗は結局みんなの責任だということもできます。ですが、エンジニアではまずムリです。
ほぼ確実に犯人が特定されます。その人がまだそのチームに入れば責任を取らされるかもしれません。
単純なヒューマンエラーならテストの不備なので自分がテスト担当者でないならそれほど責められるような問題ではありません。(※人や状況によっては責任問題になることもありますが)
ですが、ロジックを勘違いしていたりするとエンジニアとしての評価も少し落ちる恐れがあります。
他の業種よりも責任範囲がはっきりしすぎてしまうのがエンジニアの世界です。
とはいえ、責任を明確にして対処することは他の業種でもだいたい同じです。
ですが、責任をあまりはっきりさせすぎるのは辛いと感じてしまう人がエンジニアを目指すなら少し慎重になったほうがいいです。
これは必ずしも悪いことではありません。本当は自分は悪くないのに雰囲気で上司に責任追及されるようなことはないので理不尽な部分が少ないからです。
体育会系の人なら我慢できるでしょうが、理系思考で正しく批判したいタイプの人はむしろエンジニアが向いています。
努力は認めてほしい
頑張った分は認めてほしいと思うのが人情です。ですが、エンジニアは専門職なので結果が求められがちです。
「休日返上で徹夜までしたんだから努力は認めてほしい」と思ってしまうタイプの人はエンジニアには向いていません。
どの仕事でも同じですが、エンジニアも特に結果が重視される業種なので結果を出せなとはあまり評価されないからです。
逆に結果さえ出していれば追い出されるようなことはまずないです。
多少性格が悪くても許されるでしょう。(とはいえ、性格が悪いと嫌われることは間違いないので好かれる努力もすべきですが)
例外として新人であるとか長時間の運用作業での小さなミスであれば努力した分を認めてくれる可能性もあります。
中堅以降のエンジニアが「こっちだって徹夜して頑張ったんだ!」と言ってもあまり相手にされないという感じです。
努力は誰でもすべきことなので結果を重視するのがエンジニアの世界です。
ブラック企業だと「仕事が出来なくても給料がもらえるんだからいいご身分だな」みたいなことになるから努力アピールはしないほうがいい。
エンジニアならスキルが評価されるようにしたほうがいいな。
これは他の業種でもだいたい同じなのですが、その割合が極端な傾向があるということです。
どの業種でも結果を出せなかったりミスが多いといずれはリストラ対象になってしまいます。
そうならないようにすることこそが努力というものです。
少し厳しい話になるが、上司が「努力だけは認める」と言うときには、裏に「能力は認めないけどな」というセリフが隠されていることがある。
ほめられたのではなく恥をかかされたと思うくらいでちょうどいい。
他にほめるところがないときに言うのが「努力は認める」というセリフだからだ。
まぁ、そうならないようにうまく立ち回るんだな。
努力するのはもちろんいいことです。
努力したことをアピールするより結果につなげることのほうが大事だとうことですね。
「結果よりも努力をまずは認めてほしい」という人は、事業の結果と個人の仕事の結果が区別しにくい公務員などの業種を探してみてください。
機械オンチ/PCが使えない
これは慣れれば克服できるのですが、今どきのデスクワークではPCで行うのが常識です。
PCが使えない人がエンジニアを目指すようなことないと思いますが、機械オンチの人はやや不利な状態にあります。
スマホ/PC/ゲーム機などをさわる前からムリだと思ってあきらめてしまう人にとっては少し心理的なハードルが高いでしょう。
ですが、使うだけならそれほど難しくないのでやり方を覚えれば使えるようになります。
機械オンチの人の問題はそもそもそんな努力をしたくないとか、自分にそんな能力はないと思い込んでいることです。
自分がダメだと思っているだけなのであきらめずにひとつずつルールや手順を覚えていけば大丈夫です。
うまくできないとやめたくなるでしょうが、原因をネット検索し続けられれば後は時間が解決してくれるはずです。
そうすればPCはおろかスマホも一度もさわったことがなかった人でも3か月後にはエンジニアになっていてる可能性すらあります。
コンピューターは融通が利かないのですが、正しく操作すれば正しく処理してくれます。
うまくいかなくても自分の能力や適性とは考えずにルールや手順が違うだけだと開き直って調査分析を続けてください。
調査分析を続けるのがイヤだという人は根本的に向いていないのでエンジニア以前にデスクワーク系はさけたほうが無難でしょう。
完璧主義
完璧主義は考え方次第で良くも悪くもなります。
初学者には解決できない問題がどんどん出てきます。ちゃんと説明されても理解できないことがあるからです。
原因はコンピューターの基礎知識不足です。正しい説明をされても基礎知識の足りない初学者には説明不足だと感じてしまいます。
説明している方には基礎知識があるのですが、常識のようになってしまっているので説明しないことがあります。
また基礎知識の浅い初学者がどう考えるのかも予想しにくくなっています。
完璧主義の人でやっているときにべての問題を解決しないと気が済まないタイプの人は挫折する可能性が高いです。
何を調べればいいかもわからないでしょうからすぐに自己解決するのは難しいからです。
すぐに解決できない問題は保留して後で解決できるようにしておけば問題ありません。
基本的には使われている言葉やコードなどの意味をなるべく全部自分で説明できるレベルまで調べて理解していけば大抵の問題は解決できるはずです。
気持ちは完璧主義のままでもいいのですが一旦保留していつか必ず対処すると心に決めておくようなポジティブな完璧主義にしておいたほうがいいです。
すぐにすべて解決しないといけないと思うとすぐに挫折するので冷静に保留するスキルを身に着けておきましょう。
実際にエンジニアになってからも保留になることはたくさん出てきます。保留も対処法のひとつです。
優先度の低いものは保留して優先度の高いものから対処するのが優秀なエンジニアというものです。
まとめ:致命的な問題でなければ克服できる
「学校の卒業後に勉強をするのは絶対イヤだ!」という人はエンジニアには向いていませんし、エンジニアになるのは難しいです。
これはいたし方ありません。他の仕事でも学習意欲が低いとデキる人にはなれないので学習意欲は高めておいたほうが有利です。
勉強じゃなくて必要なことを調べているだけだと思ってスキルアップしていければなれるかもしれません。
それ以外のチェックポイントは自分が「どうしてもイヤだ!」というほど強いこだわりがないなら克服できるので何とかなるはずです。
仕事になればやり遂げる責任があるのでいい加減なことはできませんし、慣れていけばストレスは減っていきます。
細かいところはやってみないとわからないでしょうが、たとえば徹夜作業とかも常に全力で働く訳ではないですし、疲れてきたら休憩や仮眠をとるくらいのことはできます。
そもそも徹夜作業はそれほどさせられるものではありませんし、自分の担当箇所がしっかり出来ていればそれほやることもないので半分休憩しているようなものです。
スキル不足だとそもそも厳しいですが、エンジニアになってからは人間関係も辛くなるかもしれません。
ブラック企業ではエンジニアを雑に扱いスキルは認めず給料も上げてくれないという負の連鎖が起こりがちです。
下手にスキルを認めると給料を上げろとか言ってくるから「まだまだスキル不足だ」と言ってもっと働かせるのがブラック流(笑
ブラックは日本語が微妙な外国人を使っていたり、人材も微妙だからスキルを高めて早くホワイトに近い会社に移るかフリーランスになってしまうのがおすすめです。
基本的に給料が報酬を多くもらったほうが現場でも有能な(高給な?)人材として大事に扱われるのでお得です。
スキルや経験年数が少ない間は仕方ないのでネットや本で人間関係とかコミュニケーションスキルを調べて高めて対処すればいいでしょう。
平均以上のコミュニケーションスキルを身に着けるほかに、エンジニアにとって何が大切かといえば学習意欲とチェレンジ精神でしょう。
いくらブラック SES に入ってしまったといっても、辞めると伝えて辞表を出すのはなかなかストレスのかかる面倒なことです。
だからといってダラダラとブラックにいて微妙な経歴を積んでも微妙なエンジニアにしかなれません。
リスクはゼロにはならないものです。攻めるときは思い切って責められないと納得できるエンジニアライフを送ることはできないでしょう。
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